米田 透 短文集 2000年6月分

最終更新日: 2000年7月6日

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短文のタイトル一覧

泣き面に蜂財布掏られて降臨祭

アパートの鍵を取り替え青葉風

街角のバンド演奏夏至の夜


2000年6月11日(日)

泣き面に蜂財布掏られて降臨祭

ついていない時は悪いことが重なるものですが、フランス滞在7年目にして、初めて掏りの被害に遭いました。メトロのオペラ駅のエスカレータで、手口は、カードをわざと足許に落としてそれを拾おうとして接触してくるというものです。拾おうとしているカードの方に注意がいっているので、ズボンの左ポケットに入れてあった財布を掏られたことに気がつきませんでした。私の場合はお尻のポケットではなかったのですが、上手に掏っていきました。


2000年6月14日(水)

アパートの鍵を取り替え青葉風

パリで掏られた財布にアパートの鍵のスペアを1個入れておいたのを思い出しました。名刺の裏に自宅の住所を書いたものも入れてあったので、あきらめて交換することにしました。フランス人に相談したら、今すぐ交換してもらいなさい、と言ってまたたく内に鍵屋を手配してしまいました。セキュリティに関する考え方が日本人とフランス人(アメリカでもそうでしたが)ではまるで違うことに改めて気がつきました。幸い鍵を持っていたので、極めて簡単に交換ができましたが、もし鍵がなかったらドアを壊すしかないでしょうね、頑丈にできていますから。私のアパートのドアのロックを良く観察したら、3個の突起が壁に食い込む仕掛けになっていてびっくりしました。でもロックの交換はシリンダーの部分だけを、ボルト1本はずしただけでできてしまったのにはもっとびっくりしました。新しい鍵と一緒に、鍵の登録カードをもらいました。そのカードがあれば鍵がなくなっても鍵を回復できるシステムのようです。ところで、来てくれた鍵屋というのはまだ子供のような若者でした。ガソリンスタンドに若者のいない国ですが、鍵110番のようなソリューション・ビジネスを若者がやっているのを見て日本との違いを感じました。


2000年6月21日(水)

街角のバンド演奏夏至の夜

フランスでは、夏至の夜はバンド演奏と歌で陽気に騒ぐ慣習があるようです。オルレアンのサント・クロワ大聖堂の下の駐車場に車を入れてから、和食レストランで日本人の来客3人と夕食を食べました。さて車を駐車場から出して、ホテルに向かおうとしたら、歩行者天国になっていてあちこちでバンド演奏をやっており、通常の道は閉ざされてしまいました。警官の指示に従って一方通行を逆に走りどうにか脱出しましたが、夏至の日の夜はフランス人が音楽に狂うという慣習を知りました。


以上